売上を上げるために店頭看板が大切だから看板デザイン調整に数週間かけた話
コーヒー屋は店の前を通っている人に入店してもらえる業態。むしろ入店してもらわないといけない業態です。
それなのに内装や外装のデザインは時間をかけて考えるのに店頭に出す看板のデザインは深く考えずに決めた人、たくさんいると思います。
なんとなく看板を置いているのは非常にもったいない。
有料広告を出すよりまず店頭看板を作りこむ。それで広告にお金を払わなくて済むようになるかもしれません。
ということで店頭の看板がどれだけ大切か解説します。
コーヒー屋をこれから開業する人や開業したけど思ったよりお客様が来てくれない人向けの記事となります。
店頭看板を置くと店が認知される

路面店でお客様が来ない大きな原因は店がまだ認知されていないから。
有名店の支店だったりすると認知がある状態でスタートできるので一日ノーゲストなんてことはあまり考えられません。
しかし創業したばかりの場合、いままで何も無かった場所に店ができても気付いてもらいにくいんです。
しかも当店の場合は二階にあるのでなおさら見つけてもらいにくい。
そんな時には店頭に看板を出しましょう。
内容はどうであれ、ここは店ですよと何もしなくてもアピールし続けてくれます。
SNSは万能でない

SNSが普及してから立地はどこでもいいという風潮があります。その風潮から宣伝はSNSだけやっていればいいと思っている人もいるんじゃないかと感じることもありますが、そんなことはありません。
SNSしか使わずに上手くいっている経営者は、立地が悪くてメイン武器がSNSしかないんです。
- 通行人
- SNS
- Googleマップ
- 有料広告
- グルメサイト
新規のお客様が来店される入口が上記。
立地が悪くて普段から誰も店の前を歩いていない。そんな状態ならネットの力を使うしかありませんね。
SNSで露出するのは難しい
現代の経営でSNSを使うことは義務。
実店舗・無店舗関係なく商売している人はもれなくなんらかのSNSを使っているはずです。
その中で多くの人に注目してもらえる、いわゆるバズを起こすことは簡単ではありません。
バズが起きなければ基本的にフォロワーにしか拡散されないので新規集客ではなく一度来店したことがある人に通知されるのでリピーター向けがメインになることが多いです。
バズが起きると客層がブレる
飲食店でバズを起こそうとすると奇抜な商品を投稿したり濃いキャラクターを演じなければいけません。
それで狙い通りバズったとしても来店するのは奇抜な商品だったりSNS用に用意したキャラクターを求める人です。
計画段階から奇抜な方向性で行くと準備していない限り、自分自身の疲弊と本来ならリピーターになってくれたお客様が居心地の悪さに去っていく未来しか待っていません。
看板を使える場所に出店する

今回は店頭に出す看板は大切という話ですが、本質はお客様が自分の店を知ってくれる入口をできる限り用意しましょうという話です。
看板だけでもダメ、SNSだけでもダメ。用意できる入口は全部使う。ただし有料の集客方法は無料でできる方法のあとで考えてもいいでしょう。
現金は大切!
ネット関係の入口はどこに出店していても作れますが、店頭看板は人通りがある場所でしか役に立ちません。
つまりSNSが普及した現代であっても人が通らない路地裏などに出店してはいけません。
路地裏に出店して成功している経営者は繁華街で出店しても成功できますが、繁華街で成功しても上手くいくとは限らないのが人通りがない場所なんです。
物件を決めるときは絶対に平日の数日と休日の人の流れを見ておきましょう。
看板は目を引かないと意味がない
前置きが長くなりましたが、ここから有効な店頭看板の作り方を解説していきます。
看板の役割はお客様の足を止めて入店してもらうことなのでお客様に興味を持ってもらわないといけません。
そのために必要なのは看板の存在感です。簡単に言うと大きさ。
個人が営業している店で多いのがA4サイズの用紙を店頭に出している場合です。
通りがかりのお客様は歩いています。そこにA4サイズに入る程度の文字や画像をプリントしたところで目に入らないので置く意味がありません。
A2やB2サイズ以上の大判ポスターを置くか、小さいサイズしか置けないなら目に止まるような工夫をしてください。
掲示する情報量は最小限
繰り返しにはなりますが、お客様は歩いています。
つまりポスターを見るのは一瞬なので大量の文字や画像を載せても識別できず雑音にしか見えません。
なので文字は極力書かずに自店のウリとなる商品画像を大きくひとつ載せましょう。
ネット集客メインなら何屋か分かればいい
はじめにも書きましたが通行人に入店してもらうなら看板に注力しなければいけませんが、検索やSNSからの来店が多い場合はそうでもありません。
ネットからのお客様はこの店に行こうと目的を持って来店します。
この場合は何屋か分かり営業していることが分かれば問題ありません。
店内がよく見える場合
増田珈琲店のように店内が外から見えず、商品も何があるかが分からない場合に看板は重要です。
ただ外から店内が良く見える場合、どう見てもコーヒー屋だと認識できるなら店頭看板は必要になるかもしれませんが、そこまで重要ではなく入店しやすいように価格を掲示するだけでもいいでしょう。
増田珈琲店での実例
ここから実例をあげながら説明していきます。
当店はビルの2階なのでなにもしなければお客様の視界に入りませんので看板の存在は重要です。

まず一番最初は店内で使っているメニューをA1サイズに拡大し店頭に配置しました。
文字が多すぎて失格
店頭に何も出さないよりはマシなので、店頭にこのポスターを掲示してから入店は増えましたが、入店してもらうポスターとしては失格です。
店頭ポスターの目的は通行人の目線を引きつけ足を止め、入店してもらうことです。
人間はめんどくさいことは避けたがる生き物。なのにこのポスターはわざわざ読まないと何が書いてあるのか分からないので失格です。
フードポスターに変更

そこで出さないよりマシの上記のポスターからチーズケーキのポスターに変更しました。
コーヒー屋なのにコーヒーのポスターじゃなくてチーズケーキなのか?という疑問はあるでしょうが経験上コーヒーだけ、の写真はパンチが弱く、通行人の視線が引きつけられません。
それにポスター中段に増田珈琲店と書いてあるのでコーヒー屋だということは地味に伝えてあります。
さらにチーズケーキのポスターを見て入店された場合、入店する動機がチーズケーキなのでコーヒーとチーズケーキの注文で客単価が跳ね上がるような流れになっています。
反応がある店頭ポスターの作り方
ポスター作りで意識してほしいことは下記。
- 写真はひとつだけ
- 情報は最低限
- 視線の流れを意識する
写真はひとつだけ
文字と同じで写真を複数載せても認識するのがめんどくさく感じるので通りすぎる人が多くなります。
なのでどういう意図であれ売りたい商品写真を大きくひとつ載せてください。
情報は最低限
同じく情報も多いと判断に疲れます。
基本的には大きな写真と商品名と価格。
これだけあれば店頭ポスターとして成り立つのでゴチャゴチャさせてはいけません。
視線の流れを意識
聞いたことがあるかもしれませんが、ゼットの法則というものがあります。
人の視線がアルファベットの「Z」の形(左上→右上→左下→右下)に動くという視線誘導の法則です。
全員が全員丁寧にゼットの形に読む訳ではありませんが高確率で左上から読みます。
なので読ませたい、見せたい情報ほど上段に置いておきましょう。
入口では迷わせない
上記に判断に疲れる、めんどくさいなどとありますが、人はつねになんとなくそう思っています。
なので判断させないように「これあるよ!」とだけ掲示することが基本です。
増田珈琲店の現在の看板
写真は一番目立つようにして、それ以外は出来るかぎり主張しない。一番下に店内の様子も載せてありますが、それも薄くしてあります。
しかし店内がウリなら商品写真より店内の様子を目立たせます。このように何を主役にするか決めてください。
主役を決めることで店舗運営もスムーズに進めることができます。
ダメな店頭看板
小さい看板

繰り返しにはなりますが看板の役割は通行人の足を止めてなんならそのまま入店してもらうこと。
なので最低限看板を見て一秒でも止まってもらえないと看板の役目は果たせていません。
よくあるのはA4サイズポスターを店頭に貼り出している店。風景に同化してお客様の目に止まりません。
情報が少なすぎる看板

上記のようにロゴマークに営業時間が書いてあるだけのような看板を店頭看板として設置することです。
何屋かすら分からず、通行人に入店してもらうことは不可能です。
こういった看板を使ってもいいのはネットで検索してから来店するお客様が多い店舗やお客様を選ぶ店舗です。
伝えることが店頭看板の目的
ロゴマークに営業時間の看板はスマートでカッコよく見えますが、ただオシャレだからという理由で置いてあるなら本当は何を伝えるべきなのか一度立ち止まって考えてみる価値はあります。
コーヒー屋の看板は難しい

ここまで店頭看板の重要性と作り方を解説してきましたが、コーヒー屋の看板は難しいです。理由は下記。
コーヒーだけの写真は弱い
写真を絵だと考えると料理は作り手によって内容が変わりますが、コーヒーは誰が作っても黒か茶色の液体。
変える部分はコーヒーカップと背景ぐらいなので正直フリー画像でもいいんじゃないかと思えるほどです。
さきほどから何度も繰り返していますが店頭の看板は通行人の目線を引き付けなければいけません。
自分が通行人の気持ちになって考えてほしいのですが、美味しそうな料理の看板とコーヒーの看板、どちらが目に止まりますか?ということを考えるとコーヒー単品の写真の役割はここはコーヒー屋だということを伝えるだけの役割にとどまります。
コーヒー専門店は難しい
コーヒー専門店として開業したいと思っている人はたくさんいると思いますが、コーヒーが本当に好きな人しか来店してもらえないので正直難しいです。
コーヒー専門店で生活している人は普通に存在しているので無理とは言いませんが。
なのでコーヒー専門店としての店頭看板を置くなら掲示内容を尖らせてマニア向けの方向で考えると良さそうです。
エース商品にコーヒーを添える
コーヒー専門店ではなくコーヒーとスイーツを提供するような業態なら店頭看板の内容はスイーツの写真を中心に置いてコーヒーは横に添えるぐらいで問題ありません。
コーヒー全体が写真に写っていなくてもカップやソーサーの一部が写っているだけでお客様の脳内でコーヒーとスイーツのセットとして補完してもらえます。
なので目線を引き付ける力が強いフードをメインで扱いましょう。
看板を作りなおした方がいい場合
店頭看板の効き目を計測する
看板を作っただけでは意味がありません。看板はお客様が見て入店してもらってこそ意味があります。
なので看板を作ったら通行人がどういう動きをするかよく観察してください。
測定期間は通行量にもよりますが最低でも一カ月は様子を見てみましょう。
効果測定はアナログ
看板に効果はあるのか計測するにはアナログですが通行人がどういう動きをするかひたすら見ておくしかありません。
看板の前で足を止めるか?どれぐらいの時間足を止めるか?
暇な時間はマメに看板と通行人を確認してください。
看板の効き目が弱い
これといった目的もなさそうな通行人がたくさん店の前を通っているのに看板を一瞬見てスルーする人ばかりか見られてもいない。
そんな場合は一目で内容が分かりにくくて商品の魅力が伝わるところまでいっていません。
情報が足りていない
- 値段が分からない
- 何屋か一瞬で分からない
- 入った後のイメージが湧かない
上記は看板を見ている人を迷わせます。
繰り返しにはなりますが人は
- 面倒くさがるし
- 考えたくないし
- 判断したくない
ただ欲求のままに行動したいんです。
なのでとりあえず看板を出しておけばいいだろうという自分だけの目線で内容を考えると看板を出す意味がなくなります。
今日からしてほしいこと

開業したけど思った以上にお客様が来てくれない。そんな時はまず店の前を歩いているか意識して確認してください。
少なくても歩いているならまずは看板に注力、一日の合計が片手ぐらいの通行人しかいないならネットからの集客に力を注ぐ。まずはどちらに進むか決めましょう。
何を売りたいのか決める
通行人に頭を使わせてはいけません。
そのためには何を売りたいのか決めてその商品を大きく貼りだしましょう。
通行人が看板を見て食べたい、飲みたいと思ってくれれば成功です。
店頭看板の優先順位は高く
通行人に入店してもらう方向で行くなら屋号の看板だけではなく店頭看板も優先で作りましょう。通行人の反応が驚くほど変わります。
屋号の看板はあくまで店の存在を知ってもらう役割です。
店頭看板は装飾ではありません。
今日も黙って店の前に立ち続ける営業マンなので看板にはしっかり仕事を与えてあげましょう。


