僕は現在38歳でおじさんではないかもしれませんが、間違いなく青年ではないのでやはりおじさんです。
そんなおじさんにも20代の時代があって、30歳前後で自分で店をやりたいという思いがありました。
すでに30歳を大幅に超えてもうすぐ40歳になろうとしていますが来年にコーヒー屋を開業予定で今は自己資金を貯めていますが、なんとか目標にしていたことが実現できそうです。
そこで今回はなぜ安定のサラリーマンを辞めて不安定な自営業の道に進もうとしているのか?
その理由を解説していきます。
中小企業のサラリーマンに限界を感じた
僕は飲食業経営がメインの中小企業に20年勤めています。
給料は額面で30万円、ボーナスは無し。
この金額にどう思うかはそれぞれだと思いますが、中小企業の飲食業としてならもらっているほうでしょう。
それでも独立を決めた理由が下記。
まっすんです。YouTubeもやってます。
昇給が見込めない
勤めている会社はいわゆる一族経営で規模が小さい時から働いているので、経営陣と距離が近い。
なので収支報告書を見せてもらった時も何度かあります。
「これだけ売り上げがあって利益がこれだけしかないのか?」
収支報告書を見せてもらった時にそう思いました。
売り上げはすごいけど利益率は低かった。
最後に報告書を見たのが会社の最盛期だったので、この記事を書いている時点ではどこまで利益が落ちているか想像がつきません。
そして毎年昇給があるわけではなく、昇給する時は一気に数万円昇給しますが、30歳以降昇給したことはありません。
しかし会社に昇給させるほどの余裕が無いことは知っています。
ない袖は振れません。
なので現在の給与が天井だと思っています。
飲食業は給与水準が低い
そもそも飲食業で誰もが羨むほどの給与をもらっている人はいないと思います。
業界ごとに給与水準は決まっていて、売り上げ高や利益が大きい業界ほど水準は高いです。
例えば不動産業や商社は高水準。
メインスタッフの高齢化で先が見えない
現在の勤務先は社員の自分ひとりとパート、学生アルバイトが20人ほどで運営しています。
学生は卒業するので数年おきに入れ替わりますが、大人で在籍するスタッフは3人で、そのうちのふたりが在籍20年を超えている超ベテラン。
しかし聞こえはいいですが、在籍20年を超えているスタッフ含めた年齢が下記。
- 75歳
- 65歳
- 60歳
後期高齢者も含まれていますが、本人たちも「そろそろ引退する」なんて言うこともなく、元気に働いています。
しかし、この年齢になってくるといきなり働けなくなるリスクは大きく、誰か1人でも働けなくなると運営できません。
僕1人が頑張ってもどうにもならない規模の店舗です。
仮にこのままサラリーマンを続けても数年後には運営できなくなる可能性が高いのです。
求人を出しても学生しか応募がない
地域の平均以上の時給で求人をかけても応募してくるのはすべて学生。
学生も店舗の運営にはとても大切ですか、大人も大切です。
要はバランス。
しかしコロナ前から数えても大人の応募が非常に少なく、応募があっても職歴が異常に多かったり、まともにコミュニケーションが取れない人ばかりでした。
年々老いていく
今は健康体なので強く思いませんが、10年前に比べたら確実に体力は落ちています。
この先さらに衰えていくのに、さらに人員不足が酷くなっていく10年を乗り切れる自身はありません。
自営業だってカフェなら肉体労働だろうという意見もあると思いますが現在の勤務先の来客数はひと月5000人前後。
この客数を捌くにはスタッフがどういう動きをしているか自分の仕事をこなしながら確認しつづけなければなりません。
これには単純な体力と気を張り続けられるメンタルが必要です。
この先の10年を越えられても、またその先の10年を越えていかなければならないのは非常に難しい。
時間がほしい
しかし現在の勤務先より客数が減るといってもカフェが肉体労働だというのも事実。
歳を重ねれば重ねるほど続けることが難しくなるでしょう。
なので今から肉体労働以外の収入源も作っておきたいのですが、非常に多くの時間が必要です。
しかし現在の仕事は年間休日は二桁、ひと月の労働時間は軽く200時間を超えていて、これ以上時間を作り出すことなんてとてもできません。
ですが独立すればほとんどの時間を自分の仕事にぶち込むことができるのでいろいろなことを試すことができます。
新しい経験がしたい
今の会社には約20年在籍しています。
非常に長い期間在籍していますが、コロナ禍が明けるまでは考えることも多く、やりがいもありましたが、コロナ禍が明けてからはできることはやり切ったという思いが強く、日々ただ業務をこなしているだけになっていました。
この状態は今までの経験上良くなく、確実に無味無臭の生活になり、面白くない人生になっていきます。
副業が楽しすぎた
コロナ禍が明けて業務がルーチンワークになってきた頃、以前から自分の看板で稼ぎたくていろいろ副業しては失敗してきましたが、やっとコーヒー事業が形になりました。
- 会計
- 青色申告
- マーケティング
今までやったことがないことを勉強して実践する。
それが失敗したり間違っていたとしても新しい知識が増えて非常に楽しい。
収入が増えるのも嬉しいですが、新しい知識が増えるのも脳汁が出ます。
もっとヒリついた人生をおくりたい
足場をガチガチに固めて安定した人生より、不安定でも渡りきればリターンが大きい人生を送りたい。
今日も生きられて良かった。
今月も生きられて良かった。
こうありたい。
ここまでいろいろ書いてきましたが、結局いちばん大きな理由は
ヒリついた人生を送りたい。
これにつきます。
考えれば勝てるギャンブルが好き
上記の文章を読むとギャンブラーのように思うかもしれませんが少し違います。
運で勝敗が100%決まるギャンブルは好きではなくて、理屈を詰めれば詰めるだけ勝率が上がっていくギャンブルが好みです。
カフェの開業がもはやギャンブル
しかし言っていることとは裏腹にカフェの開業自体がギャンブル。
さらに開業は賃貸では無く中古の一戸建てを住宅ローンで買い、店舗兼住宅として営業する予定。
40歳手前にして数千万円の借金を抱えることになってしまう予定です。
しかもカフェで。
一番やってはいけないと言われている起業時に大きな投資をしてしまいますが、考えた結果です。
決断の理由は下記。
初期投資の大きさの割りに合わないのが賃貸テナント
地方の賃貸テナントは賃料が10万円でも場所が悪くて狭い。
それなのに物件取得費という大きな出費が必要になります。
- 礼金
- 仲介手数料
- 保証金
以上が賃貸テナントを借りる時は必要になります。
さらに経営がうまくいかなくて撤退する場合は原状回復といって借りた時と同じ状態にして返すことが一般的なので解体作業を業者に依頼すると費用が必要になります。
お金がないから撤退するのにさらにお金がかかります。
妻の親と将来同居するから
将来妻の親と同居する予定ですが、現在住んでいる賃貸マンションでは難しいです。
しかしサラリーマンをやめてからでは住宅ローンを借りられないので今のあいだにローンを組んでしまいます。
外から見たらブラック企業だが得たものは多い
上記の労働条件の面を見てくれたら分かるとおり、所属している会社は外から見ればブラックでしょう。
中小企業の飲食店なんてこんなものかもしれませんが。
それでも自分がやりたいから働いていたので個人的にはグレーだと思っています。
それに労働環境以外は独立するために大切なことが身に付きました。
長時間労働が苦では無くなった
昔は週6日、今でも週の半分が10時間から11時間の勤務です。
8時間で勤務が終わった日はこんなに早く帰っていいのかと今でも思います。
経営陣の話を聞かせてもらえた
借り入れの話や出退店の費用などお金の話も聞きましたし、今でもよく覚えているフレーズがあります。
「数百円の商品を売って数百円の利益を出しているのだから細かいところまで気にしろ」
自分が言われた訳では無く、同僚が言われていたのですが今でもことあるごとに思い出しています。
何とかなるの精神が身に付いた
上司からある施策をやるという話があっても進捗が無いことが頻繁にありました。
どうなっているのか聞いてみると「やっておいてほしい」と言われることがほとんどでした。
こんな会社ありえないと文句を言いながら
- 業者を探して交渉したり
- ポスターを自分で作ったり
- DIYで店を改装したり
個人の力で出来ることは極力するようにしました。
その結果、大体のことは何とかなるの精神が身に付きました。
利益至上主義になった
弊社は放任主義です。
一応管理されていますが、動物園とサファリパークぐらいの差があります。
- 業者の飛び込み営業で契約して事後報告
- 値上げも事後報告
多くの企業は事後報告なんてしたら注意されるでしょう。
しかし弊社は問題ありませんでした。
その時に利益さえ出していたら大丈夫なんだと考えるようになりました。
独立して飲食店をしたいわけではなかった
コロナ禍前までは飲食業で独立するつもりでしたが、いろいろな副業を試してみた結果、飲食業以外で独立したかったのが本音です。
理由は下記。
飲食店経営は難しい
「飲食店経営は難しいからやめておけ」と耳にしますがこれは事実。
理由は下記。
- 人手が必要
- 食材も時間が経つと傷む
- 売り上げ予測が難しい
- 商品単価が低い
忙しい場合にそなえて準備しておいたら暇で赤字。
暇だと思ってワンオペにしたら予想外に忙しくてお客様に迷惑をかけた。
20年飲食業をしていても売り上げ予想の的中率は3割ほどです。
しかも開業するのはカフェ
飲食業の中でも特にやめておけと言われるのがカフェ。
上記の理由に「客席の回転率の悪さ」が追加されるからです。
経営として難しい部分しかないような気がするカフェですが、まさか自分でカフェを開業することになるとは思いませんでした。
そんなこと言うならやめておけばいいと言う意見があるでしょうがその通りです。
しかし経営の難しさより独立したい気持ちが勝ちました。
コーヒー愛が特別強いわけではない
カフェを開業する予定ですが、僕は特別コーヒーを愛している訳ではありません。
コーヒーも焙煎も好きですが、愛しているは言い過ぎです。
あくまで自分の看板で稼ぎたいだけなので飲食業以外もやっていく予定です。
カフェを成功させないと副業ブログもYouTubeも説得力を無くす
すこし今回のテーマからずれてしまいますが、飲食以外の収入源はいまのところ副業ブログとYouTubeです。
YouTubeをコーヒー豆の焙煎チャンネルからコーヒー副業へ方向転換したのを機に将来コーヒーの開業についても発信して「コーヒーでメシを食う」をテーマにしていこうと考えています。
しかし、副業は一定の成果を出せましたがカフェの経営を失敗してしまうと店を潰した奴が経営のことを語るなよと思われるでしょう。
カフェ開業には生活以外のこともかかっているのです。
【まとめ】将来の見通せないからサラリーマンをやめる
- これから昇給するとは思えず
- 勤務先のメインスタッフもいつ働けなくなるか分からず
- いつまでも肉体労働できないから
- もっと生産的に時間を使いたい
なによりヒリついた人生を送りたいという理由が一番大きい。
今回は自分の意思表明のような整理のような記事になりましたが、誰かの役に立ってくれたら嬉しいです。
