コーヒー豆焙煎

【副業焙煎士向け】150kg焙煎したからKALDI Fortis600(半熱風式)をレビューする

2023年6月にカルディフォーティスを買って現在2024年11月で約1年半使ったので感想を書いていきます。

レビュー目線は月に10kg前後は焙煎して卸や販売している僕目線になるので、現在副業していて順調に焙煎量が増えてきている方向けになります。

業務用の焙煎機は小型とはいえ僕のような一般人には高価なので他の業務用焙煎機が買えず比較ができないのが申し訳ないです。

しかしカルディフォーティスのレビューとしては参考になるので、どの焙煎機を買うか迷っている方はぜひ読んでいってください。

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KALDIFortis600にするメリット

  • 焙煎が安定する。
  • しっかり排煙できる。
  • 楽に焙煎できる

焙煎が安定する

データロガー

高精度の温度計が使えることと、焙煎部のドラムが厚いので蓄熱性が高く、しっかりと早く豆に熱が入ります。

鍋や手回し焙煎機で浅煎り焙煎にムラができたり、生焼けだったりすることもありましたが、蓄熱性が高いおかげでしっかりと浅煎りにできて、いままでの浅煎りはなんだったのかというレベルで焙煎が変わります。

しっかり排煙できる

別売りですが、チャフコレクターがあることによって排煙がしっかりできます。

排煙機能が無い鍋や手回し焙煎機の場合、豆に煙の臭いがついてしまって煙臭いコーヒー豆ができてしまいました。

しっかり排煙して焙煎したコーヒー豆はすごく甘い香りやこうばしい匂いがするので、                                               いままで排煙できない焙煎器で焙煎していた人には香りの良さに衝撃を受けるでしょう。

楽に焙煎できる

カルディフォーティスだけではなく自動焙煎機での焙煎すべてでのメリットです。

特に語ることはなく、自動焙煎機を使ったあとで鍋焙煎をすると大変さが身に沁みます。

コスパ最高の半業務用焙煎機

以上のメリットを持った焙煎機は他にもあるんですが、カルディフォーティスは飛び抜けて安いです。

とくに排煙機能を持った焙煎機はガチガチの業務用焙煎機しかないので、価格がすごく高くなります。

カルディフォーティスは一応業務用焙煎機として扱われていますが、個人的には熱源がコンロなので半業務用焙煎機だと思っています。

最高焙煎量が生豆600g(一応650gまでは焙煎可能確認済)なので焙煎豆500g前後は一度に焙煎できて、さらにデータロガーというパソコンに温度データを送れる機能が付いた温度計も付いてきます。

そして、焙煎機のほかに排煙機能とチャフを集める役目と空気を送り込むブロワーの役目を一緒にしたチャフコレクターという機械が別売りで売っているので一緒に購入してください。

気になる価格ですが

焙煎機本体が税込み212,290円

チャフコレクターが税込み52,500円

合わせて264,790円になります。

仮に買ったけど気に入らなくて売る場合はチャフコレクターとセットで16万円から18万円で取引されていたのでリセールは悪くありません。

丈夫なカセットコンロが必要

焙煎機が重くて大きいので家庭で使うようなカセットコンロでは焙煎できません。

下手するとカセットコンロが潰れる重さです。

僕は業務用のコンロを使っているのでカセットコンロは使っていないのですが、焙煎機を乗せるコンロで有名なのは以下の2つです。

ガスが繋げるならリンナイのコンロ、無理ならタフまるにするのがいいでしょう。

小型業務用焙煎機としては安い

高いなー

と思うかもしれませんが、業務用として使えるサイズの中では飛びぬけて安いです。

よくカルディフォーティス600と比較されている焙煎機が

Aillio BULLET ROASTER R1 V2

Aillio BULLET ROASTER R1 V2

というスマートな見た目をしている電熱焙煎機なんですが、性能と価格が

本体価格 590,000円(税込)(送料込、輸送保険料込)

熱源: IH

電圧:単相200V , 50/60Hz

消費電力:1550w

となっています。

単純に価格が高くカルディフォーティスの2倍以上となっているのでカルディフォーティスの安さが分かるでしょう。

電圧単相200Vってなに?

普段よく使うのが100V電源なので、電圧単相200Vというのは100Vより強い電流が流れるコンセントだと考えてください。

200V必要な器具を100Vのコンセントに刺しても力が足りないので使えません。

最近の家なら対応はしていると思いますが、コンセントの形と中の配線が違うので業者に依頼して使えるようにしてもらってください。

200V電源

容量1kgの焙煎機は必要ですか?

Aillio BULLET ROASTER R1 V2は1kg焙煎できるからカルディフォーティスより高価なのは当たり前だという意見もあるでしょう。

しかし1kg焙煎する必要がありますか?

月に10kg焙煎している僕でも1kg焙煎機が欲しいと思うのは大きい注文が重なった時だけで普段は600gです。

それに容量が大きくなると少量の焙煎が難しくなります。

毎日数キロ焼く機会がなければ1kgの容量は必要ありません。

どうしても電熱の自動焙煎機が欲しいなら容量が小さくて安い電熱焙煎機があります。

けっして安い買い物ではないのでよく考えて決めて下さい。

KALDIFortis600のデメリット

  • ダクトホースの耐久性が低く、仕組みの問題で穴が空きやすい。
  • メンテナンス性の低さ

ダクトホースの耐久性が低く、仕組みの問題で穴が空きやすい。

カルディフォーティスにはダクトホースが2本必要です。

このダクトホースは熱に弱く、深煎りまで焙煎すると熱で接着が弱くなります。

問題はチャフコレクターと焙煎機をつなぐダクトホースです。

チャフを取り除く仕組み上、焙煎機よりチャフコレクターの設置位置が下になります。

そうすると、焙煎機側のつなぎ目あたりがホースの自重ではがれてしまいます。

なので定期的なホースの交換かアルミテープでの補強が必要になります。

メンテナンス性の低さ

チャフコレクターは分解していくのに本体の取っ手を一緒にはずしたりしないといけませんし、完全に分解するにはすごく手間がかかります。

焙煎機本体は僕だけかもしれませんがネジの締め付けがすさまじくて、付属の六角レンチではゆるめられず、レンチが折れそうになりました。

なので手入れをする時はしっかり時間を取ることをオススメします。

焙煎機能は申し分ない

デメリットは何かと考えましたが、部品や手入れで焙煎には直接関係ないことでした。

副業での焙煎量なら困ることなく品質の良いコーヒー豆を焼くことができるでしょう。

チャフコレクターでは冷却に手間がかかる

焙煎した豆はチャフコレクターに入れて冷却することができます。

しかし300g以上の豆はチャフコレクターにとっては量が多く、放っておくと豆の熱で焙煎が進んでしまいます。

なのである程度冷めるまで手でかき混ぜる必要があります。

購入するなら楽天ではなくamazonの公式業者から

カルディフォーティスを買う場合にけっして間違えないようにしてほしいのですが、業者から買う場合はamazonで買ってください。

絶対に。

楽天でも売っていますが中古の本体のみで40万円以上していますし、中古ならメルカリで十分です。

KALDIは海外企業

カルディフォーティスを作って売っている企業は韓国にあります。

なのでamazonで買った場合は輸入することになります。

納期はだいたい10日から14日で本体とチャフコレクターは別便で届きます。

あくまで個人向けの焙煎機

僕が買った時に起きたことなのですが、配送場所を自分の勤務先にしたところ、この焙煎機は名目が個人向けで会社には遅れないから個人の住所を教えてほしいと連絡が来ました。

詳しいことはわかりませんが、輸入という形なのでこういうことが起こったと思います。

心配することはありませんが、到着までに余計に時間がかかってしまうので気をつけてください。

KALDIFortisで開業する予定

僕は2026年の上半期には自分でコーヒー屋を開業する予定です。

いまカルディフォーティスを使っていますが、もう一台追加して営業します。

それぐらいこの焙煎機を信用しています。

500g~600gの自動焙煎機は個人焙煎士にとって最終形態焙煎機になると思います。

しかし安くはないので失敗したくないでしょう。

だったらカルディフォーティスをオススメします。

もちろん半熱風式の焙煎をしていこうと思っている人に向けてになりますが、間違いない焙煎機です。

この記事を読んで迷っている焙煎士の背中を押すことができたら嬉しいです。

ではコーヒーの副業も頑張っていきましょう。