コーヒー豆焙煎

コーヒー豆焙煎の化学変化を解説

焙煎の化学変化

焙煎化学変化

生豆にはいろんな成分が含まれているんですが、熱を加えることによって成分が科学変化を起こします。これが焙煎の目的です。

コーヒー豆を焙煎する過程で大きな変化が4種類あるので説明していきます。

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熱分解

90℃で反応開始します。

熱が加わることで他の物へ変化することを熱分解といいます。

加熱でショ糖が反応。ギ酸や酢酸、乳酸、グリコール酸などの有機酸が生成される。これを全部合わせたものが酸味といわれてます。

酸味といってもこれだけ種類があるので酸味の感じ方が変わってきます

分解が始まるとどんどん酸が増えていくのでどんどん酸味は強くなって一番酸味が強くなるのは一ハゼぐらいです。

化学反応を個別で説明していくとこういう単調な説明になってしまうんですが、コーヒー豆の科学変化ってこの後説明していく反応も関係があって複雑なので最後に焙煎することによってどういう変化をしていくのか流れで説明するのでしばらくの反応単体の説明をしていきます。

メイラード反応

110℃150℃付近での反応になります。

メイラード反応は糖とアミノ酸が反応を起こしてメラノイジンが出来ます。

メイラード反応はコーヒーだけではなくてパンを焼いたら茶色くなっていい匂いがしたりと、加熱すると茶色くなっていい匂いがするものはメイラード反応が起きています。

コーヒー豆が茶色くなり始めて来たらこのメイラード反応の温度です。

メイラード反応が長いと甘さや香りが出て短いと酸味が強くなると言われています。

なぜかといいますと、メイラード反応に限らず化学反応を起こす豆の温度が決まってますし、その温度になった瞬間一気に0から100に変化するわけじゃなくてその温度の間に少しづつ変化していきます

なので高火力で焼いてメイラード反応の温度帯を早く過ぎてしまうと変化が弱くなって味の強さで酸味に負けてしまいます。

ならずっとこの温度帯に入ればすごく甘いコーヒー出来るのかと考えるんですが、流石にそんな上手いことはいきません。

ずっと加熱したらパンと一緒で焦げてしまうし、焦げない火力で焙煎しようと思うと焙煎が進みません。ということで何事もバランスが大切です。

加水分解

150℃でスタートして 160℃以上で急激に変化します。

生豆に含まれるクロロゲン酸がキナ酸(酸味)やコーヒー酸に変化(苦味や香り)します。加水分解とは水分と反応物が反応して別れて別の物になることです。

何を言ってるのかわからないと思いますが、要は水分とクロロゲン酸を一緒に加熱すると他の酸に変化するよってことです。

150℃でゆっくり反応がスタートして160℃あたりから急激に反応が強くなりはじめて、それからも温度が上がるほど激しくなっていきます。

ということは酸が急激に増えていくので酸味が強くなっていく温度帯です。

カラメル化

160℃204℃が反応帯です。177℃でカラメル化が完了します。 カラメルソースでお馴染みのカラメルです。 カラメル化の反応は茶色になったり、苦味がでたり、いい匂いがしたりです。それさっき説明したよな?って言いたいですよね?わかります。

でも違うんですよ。さっきのメイラード反応は糖とアミノ酸で反応するんですが、カラメル化は糖だけで反応するんです。

は?って思いましたよね?わかりますわかります!だから何っていいたいですよね?正直な所僕も髄の髄まではわかりません!

さすがに反応の名前が違うから細かくは違うと思いますが、こちとら科学の専門家ではないので細かい所はわからないですが、でもメイラード反応が起きたパンと玉ねぎに苦さはないじゃないですか?でもカラメルって苦みもあるじゃないですか?そういう違いではないかなと思います。

でも似ているようで違う反応のお陰で2つの反応が同時に起こるそうで、それがコーヒーに限らずお菓子にしても料理にしても美味しくしているのが個人的には面白いですね。

実際この辺りの違いって未解明だそうで未来に期待しましょう。

化学変化をまとめる

反応単体の説明は終わったので、実際に焙煎したらどういう流れでコーヒー豆が出来ていくのか説明します。 豆を加熱して最初に豆の中にある水分が抜けていきます。

そこからさらに加熱していくと熱分解が始まってショ糖が酸味の元に変化していきます。 水分が抜けたここからが焙煎本番でまずメイラード反応が起きるので、豆の色がキツネ色に変わって行くと同時にかすかに匂いもしてきますが、反応が始まって最初の匂いはまだ青臭いです。

きつね色だったコーヒー豆も茶色になってきた頃に、加水分解が始まります。

加水分解は水分とクロロゲン酸が反応してコーヒー酸とキナ酸に変化します。コーヒー酸は苦味と香り、キナ酸は酸味の元ですね。

メイラード反応とコーヒー酸による苦味も出てるはずなんですが、この時点では酸味が強くなっていて一ハゼに入るぐらいが焙煎中で一番酸味が強いです。

そして加水分解と同じぐらいに始まる反応がカラメル化でメイラード反応と似たような反応なんですがここでもう一回似た反応があることによってコーヒーの味に近づきます。

さらに加水分解の時に出来たキナ酸は一ハゼが終わると一度減って行きます。

減ることによって酸味も少なくなって深入りにすればするほど味わえなくなってきます。 と、言うのが焙煎の流れなんですが、熱分解以外の反応は結構近い温度帯なので同時に反応が起き始めます。

なので反応を丸暗記した所で、この反応を起こしてこの反応は起こしたくないって事が出来ないので。 あくまで今説明した部分は焙煎の補助というかイメージするための物で、やっぱり最後は実際に飲んで味を確認するに限ります。