経営

コーヒーの副業が本業になることはありえるのか?

副業をしていたら本業の給料を超えてしまって副業が本業になってしまったなんて話を聞いたことがあります。

ネットの話だしそんなことはデタラメだと思うかもしれませんが、単価の高い商売なら可能性は普通にあるでしょう。

ではコーヒーの副業でもそんなことが起こりえるのか考えていきたいと思います。

コーヒーの副業が本業に代わる可能性は限りなく低い

副業が本業に代わるためには条件があります。

  • 商品やサービスの単価が大きいか。
  • 単価が小さくても大量に売れる。

しかしコーヒーの副業で大きく稼ぐことができません。

理由は以下。

コーヒーを数万円で売ることは不可能

コーヒー豆の専門店で扱うような高価なコーヒー豆は数種類ありますが、どれだけ高価な豆でも生豆100g1万円前後で、焙煎した豆を売るならもっと高くなります。

僕が知っている限り、エスメラルダスペシャルが100グラムで1万円前後します。

さらに定期的に確認していますがエスメラルダスペシャルが売り切れているところを見たことがありません。

高価な豆でも売り切れる豆はコナコーヒーやブルーマウンテンなどの生豆100グラムで2,3千円の豆。

ここから推測すると、さすがにコーヒーが好きなお客様でもコーヒー豆に1万円以上は払わないうことでしょう。

つまりどれだけ高価でも単価5千円あたりが限界ということになります。

コーヒーを売って稼ぐのはさらに難しい

東京ではコーヒー1杯千円を超えるところもあります。

これなら結構稼げるかもしれません。

しかし今回はあくまでも副業で大きく稼げるかを考えています。

  • 間借りカフェ
  • コーヒーイベント
  • 露店

副業でコーヒーを提供するなら上記になりますが、ブランドも無く、誰かも分からない人が売っているコーヒーが千円だとしたらあなたは買いますか?という話になります。

さらに副業なので本業が休みの日にしか営業できません。

  • コーヒー1杯千円
  • 営業は月8回
  • 1回の営業で100杯売る
  • ただしワンオペ営業

こうなれば月80万円の売り上げなので経費を引いても地方なら贅沢しなければなんとか生活していけるでしょう。

とはならないのは分かりますね?

さすがに非現実にもほどがあります。

ボンマックの五連サイフォンでも使えばコーヒー100杯作れるでしょうが購入すると100万円を超えるので副業のために購入する人はいないでしょう。

ならばペーパードリップになりますが、いちど100杯分作るのにどれだけ時間がかかるの試してみてください。

さらに接客などが加わるので非常に忙しくコーヒーを提供するだけで精一杯になり、コーヒーの品質なんて言っているヒマはありません。

なのでコーヒーを売って大きく稼ぐことは正直厳しくて、高価なコーヒー豆を売ったほうがまだ望みはあるでしょう。微かにですが。

コーヒーの副業には時間が必要

お金の稼ぎ方には商品をお金と交換するフロー型とサブスクリプションのように利用権を販売するストック型がありますが、コーヒーの副業はフロー型です。

コーヒーで稼げるようになってくるとぶち当たる壁があります。

それが時間が足りない問題。

コーヒーを売るにもコーヒー豆を売るにも焙煎が必要ですが、焙煎から豆の冷却まで合わせると10分から15分はかかるので、1時間に焙煎できる回数はでも4,5回が限界です。

ネット販売している人はそこからさらにコーヒー豆をパックして発送します。

コーヒー副業を始めたばかりで一ヶ月で数えられる程しか売れないなら問題ありませんが、今回はコーヒー副業が本業に代わるか?というテーマなので沢山コーヒー豆が売れている想定。

一回の焙煎量が少ない

時間が足りなくなってくる原因は下記。

  • 副業でネット販売している人のほとんどは手網、手鍋、手回し焙煎機で焙煎している。
  • 上記の焙煎道具は一回の焙煎量が少ない。
  • 1時間や2時間付きっきりで焙煎しないといけない。
  • それでも1時間あたり1キロ前後の焙煎が限界。

本業の月収が30万円だとして、100グラムのコーヒー豆を1000円で売ったとしても30キロ焙煎しないといけません。

焙煎器が大きくて一回で300グラム焙煎できたとしても100回の焙煎が必要。

一回の焙煎が15分かかる計算でも1500分、25時間必要でさらに発送作業の時間が加わります。

こまかいことを言えば売り上げがすべて利益になる訳では無いのでコーヒーを売って生活するなら30万円以上稼がないと難しいでしょう。

なのでさらに時間が必要になってきます。

焙煎量の多い焙煎器を買うしかないが高価

時間が足りない問題を解決するには一回の焙煎量が多い焙煎器を使うしかありませんが、容量の大きい焙煎器はもれなく自動焙煎機であり、安い焙煎機でも数十万円します。

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副業のために高価な焙煎機を買うのは本末転倒でしかなく、副業の先にコーヒーで生活していこうという考えがなければ買うべきではありません。

自分自身も時間が足りなくなった

現在僕自身の副業収入は1ヶ月で10万円前後。

ほぼBtoBにもかかわらず時間が足りないのでこれ以上は伸ばせません。

しかし時間が足りなくて伸ばせないということはチャンスの神様がそこにいるのに見逃すしかないということ。

欲深い僕としてはこれが非常に悔しい。

だから来年独立する予定。

結局コーヒーの副業は生活費の足しにしかならない

1時間で生産できる金額が数千円なのでコーヒーの副業は薄利多売でしかない。

  • コーヒーをたくさん売る必要がある。
  • たくさん売るには時間が必要。
  • 時間を作るなら本業にしないと不可能。

コーヒーで生活できるほど稼ごうと思うなら上記が必要で、副業を頑張っていたら勝手に本業の収入を超えていたという夢のようなことは起こりません。

どこまでいっても副業は副業で生活の足しにしかならないのです。

コーヒーの副業で本業の給料と同じぐらい稼いでいる人はいる

とはいえやはり日本は広いもので無理だと書いてきたコーヒーの副業で給料と同じ金額を稼いでいる人はいます。

コーヒーで稼ぐ裏技でもあるのかと思いきや、毎朝4時30分に起きて焙煎して発送準備をしているそうで、やはりある程度稼げるようになってくると、どこかで時間を作り出さないと注文を捌ききれません。

興味がある人は「コーヒー 副業」で検索するとmkさんという方が発信しているコンテンツが間違いなく出てくるので調べてみてください。

自分の力で稼げることを誇っていい

夢の無いようなことばかり書いてきましたが、あくまでコーヒーの副業を頑張っていれば勝手に本業の収入を超えるかどうかについてです。

しかし本業にはならなくても数千円でも数万円でも自分の力で稼げているなら誇ってください。

誰かの力を借りずにお金を稼ぐことは思っている以上に難しいです。

それが自信になって今までなら一歩踏み出すことが怖くて諦めていたことが踏み出せるようになります。

自分で稼ごうとすると稼ぐコツが見えてくる

とりあえずコーヒー豆を出品したけど簡単には売れなくて悩んでいる人も多いでしょう。

それでも諦めずにどうしたら売れるかを考えて、改善して売れるようになってくると売れるようになる流れが見えてきます。

商品やサービスを売るためには共通している部分が多いのでこのコツが分かってくるとコーヒー以外でも売れるようになります。

コーヒーを売っても勝手に人生は変わらないから自分で変える

現在サラリーマンをしているけど、何か物足りない。

そんな「なにか」を変えたくて趣味のコーヒーを副業にした。

今まで足りなかった「なにか」が埋まったような気がしますがやっていることは低単価の物販副業なので今以上に変化することはありません。

なので「なにか」がほしいなら、もっと大きなことに自分で挑戦していきましょう。

コーヒー副業はその足がかりでもあるのです。

【まとめ】副業は副業どまり

  • コーヒーを売るためには時間が必要なので空き時間に作業する副業では時間が足りない。
  • コーヒー商材は単価が低いので数を売らないと稼げない。
  • 使える時間が少ないかつ低単価の商品販売では本業の収入を超すことはない。

コーヒーを本業にしたいなら自分の意志で本業にしなければならない。