副業

間借りカフェをすることのメリットとデメリットを解説【間借り営業で開業資金は貯められない】

自分の思いどおりのカフェを開業したい。

そんな夢を持っている人は多いでしょう。

でも飲食業ってやったことないからどんなものかやってみたいし、間借りカフェで開業資金貯められたら一石二鳥!って考えて間借りするか考えている人もいると思います。

しかし間借りとはいえカフェを営業するということは大変なのは間違いありません。

なので大変な思いまでして間借りカフェをやるべきものなのか、思い通りにいくのか間借りカフェのメリットとデメリットを解説していきます。

間借りカフェのメリット

間借りカフェをしてみるとネットの記事や本で読む以上の経験を積むことができます。

  • 実際に営業の経験ができる
  • お客さんの反応を知ることができる
  • 本格的に開業する前に常連ができる
  • 経営の練習ができる

本格的に開業するには安くても200万円から300万円はかかりますし、この場合は本当に最低限の機能の店舗になります。

カフェの開業を夢にしている人が想像している店舗を実際に作るなら倍の資金を用意しておかないといけません。

さらに開業がゴールではなく、利益を出して維持をしていくことが目的です。

失敗したら頑張って貯めてきたお金や借り入れしたお金が無くなってしまい、苦しい思いもしてしまうでしょう。

なのでこれを経験したうえで本当に開業したいのかもう一度考えてみましょう。

実際に営業の経験ができる

飲食業をしたことの無い人でカフェを開業したいという人もいると思います。

どんな仕事でも雇用されるなら給料をもらえるので生活はできますが、自分で開業となるとそうはいきません。

お客さんが来てくれないと収入がないので生活ができない可能性も出てきます。

なのでまずは間借りをして飲食業とはどんな仕事なのかを経験しておくことが大切です。

営業して反省できる

日本の飲食店はハイレベルです。

お客さんは注文したら美味しい食べ物が10分ぐらいで出てくることに慣れています。

  • 美味しくても提供するまでに時間がかかる
  • 接客が雑

この2つが大きく分けて飲食店で発生する問題点です。

掘り下げるといくらでも例を挙げられますがキリがないのでやめておきます。

過去に少し飲食店で働いたことがあるレベルでは何かの問題は間違いなく発生します。

でも大丈夫です。

そのための間借りです。

問題が起きてお客さんが来なくなったとしても日常生活に影響はありません。

これが開業して自分の店舗だったらお客さんが来なくなるのは死活問題です。

なので間借りをしている間に失敗は経験しておいた方がいいでしょう

でもあまりにも大きい問題を起こすと間借り先にも迷惑をかけるのでそこは気をつけましょう。

間借りしている間にやっておくこと

開業するよりは少ないですが、間借りするにも費用はかかります。

費用を払っているなら払っている以上の経験をしましょう。

間借りしている期間中に慣れてほしいことや考えてほしいことを説明します。

導線を作る・修正する

効率よく商品を作ったり、接客するためにあらかじめ動きを決めておいたり、食器や調理道具を使いやすい場所に置いておく等スムーズに業務をこなせるようにすることを導線を作ると言います。

パソコンを主に使う仕事をしている人なら良く使うアプリをデスクトップに置くことやwebサイトをブックマークするのと同じです。

効率を突き詰めないと稼げない

忙しくても少人数で業務をこなさないと利益が残りません。

逆に効率を考えなくてもこなせてしまう場合が問題で、ヒマか従業員を入れすぎです。

忙しさの指標に人事生産性という指標があります。

1時間で一人あたりどれだけ売ったかという指標です。

人事生産性の計算式

売り上げ ÷ 時間数

例えば1人で1時間5000円売ったとしたら人事生産性は5000円ですが、2人で売り上げた場合は時間数が2になるので人事生産性は2500円になります。

ここで出した数字から忙しさを判断します。

店の広さや席数の違いがあるので違ってきますが、1時間で生産性が5000円を超えてくると忙しく、2500円は1時間の内で一瞬忙しくなりますが、トータルで見ると忙しくはありません。

それなら動き方や商品の作り方を変えて効率を良くして1人でこなせるようにしましょう。

という使い方をします。

忙しい時間帯に稼ぐ

料理屋だと12時から14時、夜も営業している場合は19時ぐらいからが忙しい時間でしょう。

カフェの場合だと14時から17時ぐらいが忙しい店舗が多く、モーニングをしている店舗だと開店直後からいきなり忙しくなる場合もあります。

このように忙しい時間帯は店によって違いますが、忙しい時間帯は人事生産性を1時間5000円以上売れるような仕組みにしてください。

そしてヒマな時間帯は少しでも経費を削りましょう。

かなりの人気店にならないかぎりヒマな時間帯はあります。

  • 稼げる時に稼いで
  • ヒマな時間は無駄を削る

飲食店はその日の売り上げがお客さん次第なので人員の配置と仕込みが予想しにくく無駄が出やすいです。

なので忙しい時間帯だけを必要最低限の人員と乗り越えられるだけの準備をしておいて、残りの営業時間のあいだで帳尻を合わせていくのがいいです。

売り上げを最大に、経費を最小に。

名経営者と言われる稲盛和夫氏の言葉で実にシンプルです。

そんな簡単にできたら苦労しないと思うでしょうが、実行することが成功への道なので常に心掛けて下さい。

お客さんの反応を見ることができる

ネット販売だとお客さんの反応はレビューを書いてくれたり、リピートしてくれたりといったことまでですが、間借りは対面での営業になるのでお客さんの反応が分かります。

ネット記事や本からではわからない雰囲気も感じられるのが間借りの醍醐味でしょう。

ここではお客さんが満足しているかどうかの見分ける時はどういった反応を見ればいいのか解説します。

リピートしてくれるのは満足した証拠

お客さんはマンガやアニメのように過剰に反応してくれることはありません。

大半のお客さんは非常に満足するか、不満が限界突破しない限りは普通に帰っていきます。

なのでお客さんが満足しているかどうかを判断するところは言葉ではなく行動です。

つまりリピートしてくれるかどうかがお客さんが満足してくれたかを測る指標になります。

お客さんはなんとなくで決めている

間借りのような対面販売は商品の品質だけではなくていろいろなことが評価対象に入ってきます。

今の時代はあなたが作ったものじゃなくても美味しい食べ物があふれていて、他店と差別化するのが難しいです。

しかし、それでもリピートしてくれるお客さんはいます。

商品以外に気に入っている部分があるからです。

店の雰囲気かもしれないし、あなたとの会話が楽しかったのかもしれません。

理由は分かりませんが、お客さんはなんとなく良かった、なんとなく嫌だったというあいまいな理由で評価しています。

評価していると書いていますが、評価していることすら無意識で評価しているのです。

それぐらいお客さんはなんとなくで決めています。

なにで満足してなにで不満を持つかはこちらからはわかりません。

なので商品とサービスの質はバランスよく上げて不満を持たれる可能性を下げましょう。

本格的に開業する前に常連ができる

常連。

それはリピーターの究極系。

店を支えてくれるお客さんです。

常連にも良い常連とタチの悪い常連がいますが、テーマから逸れるので今は書きません。

常連がいることのメリットは他のお客さんを連れてきてくれることです。

さらに連れてこられてお客さんが常連になる場合もあるので常連のいるメリットは計りしれません。

本格的に開業してすぐはお客さんが少なくて売り上げが無いという日もあるでしょうが、常連がいてくれれば、売り上げが無い日も少なくなります。

経営の練習ができる

経営とは事業をいとなむことです。

事業とは?

企業が(営利を目的として商品の販売やサービスの提供などの経済活動を営む組織)が、営利などを目的として組織をいとなむこと。

経営をするには事業が必要です。

事業を続けていくには利益が必要です。

つまりは経営していくためには利益を出し続けていかないといけませんので利益について解説します。

利益の種類

利益はこまかく説明するとややこしくなるので簡単に説明します。

売上 - 商品の原価 = 売上総利益(粗利)

売上総利益 - 人件費や家賃など営業していくのに必要な経費 = 営業利益

営業利益 - 税金 =当期純利益(自分の利益になる)

個人規模ではあまり使わない部分は省いたりしているので分かる人が見たら怒られますが、慣れないあいだはこの利益を覚えてください。

このなかでも間借りカフェで一番考えなければならないのは粗利(売上総利益)です。

数字が苦手だという人でもこれだけは考えるようにしてください。

値付けは適当にしない

結論からいうと値付けがすごく大切。

300円の商品が1000円で売れたら粗利は700円になります。

この粗利をどれだけ稼げるかが儲かるか儲からないかの境い目です。

なので安い方が売れるからといって簡単に安売りはしないでください。

絶対に後悔します。

一応飲食業には原価率は30%というセオリーがあるのでどうしても決められない場合は7割が利益になるように値付けるのがいいでしょう。

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原価率を40%や45%で営業しているところもありますが、適当に決めている訳ではないのでなんとなくで真似するのはやめましょう。

間借りカフェをするデメリット

間借りをするメリットがあれば当然デメリットもあります。

  • 店舗のレンタルが高価格で儲からない
  • 仕込みが大変
  • できることが限られている
  • 初期投資が少しは必要
  • 集客が難しい

店舗のレンタルが高価格で儲からない

そもそも間借りできる店舗を見つけることが難しいのですが、見つけてもレンタル価格が高いことが多いです。

間借り店舗は

  • 間借りサイトで見つける
  • 知人から借りる

のどちらかになります。

間借りサイト経由は高価格

店舗経営者の知人がいない場合は間借りサイトを使います。

探したい地域を検索すれば出てきます。

しかし東京などの都市部はたくさん間借り候補がありますが、地方になると選べるほどはありません。

借りられる日も決まっていて、週1日のレンタルだと安くても5万円前後、毎日間借りできる場合は10万円は超えてきます。

後ほど書きますが、ちょっとどんなものか試してみたいから間借りするかという気持ち程度だと耐えられない出費になるでしょう。

仕込みが大変

店舗で営業しているなら次の日の営業で使うものは前日に作って冷蔵庫に保存しておけます。

しかし間借りをする場合は他の場所で用意して持ち込まなくてはいけません。

大体の人は専用の調理場なんて持っていないと思うので自宅の台所で作って冷蔵庫に保管することになるでしょう。

さらに商品以外に食器なども持ち込まないといけないので間借りカフェをするなら大荷物になります。

毎日営業ができる店舗を借りたならこれが毎日の作業になるので必要な労力はすごく大きくなります。

自分の店では無いのでやれることは限られている

当たり前ですが間借りカフェをする店舗には大元の営業店舗があります。

キッチンの配置などもあなたが営業する為ではなく、大元店舗が営業しやすいように配置されています。

なのでどうしても間借りカフェの作業効率は落ちてしまいますし、集客のための装飾はできないことも多いです。

初期投資も少し必要。無駄になる可能性もある

間借りカフェをするのに食器など営業に必要な備品を買う必要があります。

もともと家にある備品を使うなら大丈夫ですが、ない場合は出費になります。

ずっと間借りカフェを続けられるなら問題ありませんが、続けられずに撤退した場合は無駄になるかもしれませんね。

なので間借りカフェを始めるとしても、いきなり高価な備品を買わずになんとか工夫をして出費を抑えましょう。

利益が無いあいだは工夫をしてなんとかならないか考えることは大切です。

間借り営業は集客が難しい

事業を始めると集客の難しさに悩むでしょう。

間借りカフェならなおさらです。

売るには商品だけではなく、店の雰囲気を大切ですが、間借り営業だと雰囲気が出せません。

店の雰囲気という武器を1つ無くして戦わなくなるのはやはり不利です。

集客が弱いと稼ぐのは難しい

間借りしたてで1日数万円稼ぐげるほど、甘くありません。

利益を出すために集客は必要不可欠ですが、集客を頑張っても売れないことはよくあります。

そこに数万円から十数万円の間借り費用が必要になってくるので赤字になる覚悟はしておいてください。

【まとめ】間借りは経験のためにすること

間借りカフェのメリットとデメリットを解説しましたが、間借り営業までするということは開業に前向きなんだと思います。

しかしカフェに限らず飲食業の間借り営業で利益を出すことはすごく難しいです。

たまに間借り営業から大人気になって店舗経営までこぎつける話は聞きますが、ごく少数の話。

実際は間借りカフェを維持営業するだけで精一杯の人の方が圧倒的に多いです。

なので本格的に開業したいので間借りでお金を貯めてからにしようと思っていると遠回りになることも珍しくないでしょう。

間借りはあくまで作業の練習と知名度の向上を目的として、赤字にならないように営業していくだけで十分です。

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